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【不要な落ち葉で地域づくりする前橋市粕川町の「草ステーションぐるり」の取り組み】

 

前橋市中心街から車で40分ほど走る。ちょっとした旅気分になれるぐらい広い!前橋。長くこの地域に住んで暮らしているような家々や、今10月の時期は稲穂が垂れて素晴らしい景色がある。

そんなのどかな粕川町月田に不要な落ち葉を集めて腐葉土を作る「草ステーションぐるり」が毎月第二木曜日10:00〜12:00に開かれています。開いているのは同地区在住の関口晴美さん。

 

 

車を駐車場に止めているそばから手を振ってご挨拶。訪れたこの日は、初めてというお茶出し、そして友人が作られたという農作物が販売されていました。

10月上旬ですがこんなに熟れ熟れの柿が。完熟させてスプーンですくって食べる柿が好きなので今年初の柿、ご馳走になりました。秋ですね~。

 

関口さんの他、ご一緒だったアカゲラクラフトさんが作られている竹の弓矢も遊ばせてもらいました!この辺りから切り出した竹を使用されているそうで、程よくしなるよう厚みを変えて加工されています。大人だって飛ぶようになると嬉しいゾ。

野放しの烏骨鶏の雛たちもその辺りをお散歩していて可愛い~~。お母さんの後を付いて歩いています♡

 

家庭園芸や家庭菜園づくりはほとんどの人が手を出したことがきっとあると思います。そのときに欠かせないのが土づくりで、ホームセンターで腐葉土を購入したことがある方も多いと思います。購入しないで自作できている方は、自宅の庭や畑などある程度土地を持っていて、計画的に葉を貯めて腐葉土を作っている人ではないでしょうか。なんにしても、腐葉土は家庭園芸や菜園のために購入されたり自作されたりしている。

 

今回私が着目したのは、プロ農家さんは別として、一般的に家庭という個人の愉みの範囲にあった腐葉土が「草ステーションぐるり」さんによって公共、公益性のある愉みに替えられたことが重要な点と思っています。

 

つまり、

・老若男女誰でも

・多くの家庭で出る不要な落ち葉を

・みんなで一か所に共通の資源として捨て集めることで

・その場に人のコミュニティが生まれ

・腐葉土という公の資源が生まれたことで

・またその地域を豊かにする循環環境の財産として還る

 

 

この取り組みのお知らせは自治会の回覧板を使い、主に利用はそこに住まう地域住民の方々に周知されているとのこと。汎用性のあるテーマとその地ならではの地縁の組み合わせでできているこの活動は、冒頭の通りなんかエモい、ささやかないい味を醸し出してきている。たくさんの人が押し寄せるというのではなく、(腐葉土だけに)長くゆっくり大きく育つ可能性ある活動と感じました。

 

活動を始めるにあたり、当初はこの公共的な腐葉土作りの場所をどこで開くか探されていたそう。関口さんの想いに共感した同じく同地区在住のアカゲラクラフト主宰の山田裕久の土地を借用してスタートしています。同地区で意気投合できる仲間がいるのはとても羨ましい限りではないでしょうか。一人から二人、二人から三人、と増えていく。いいですね。

 

 

ごみを捨てる時、ご近所さんとたまたま会って挨拶はしても立ち話もそこそこに、すぐにその場を離れていることと思います。毎日の生活のちょっと延長したその先に、社会課題や地域課題に手が届く。今後も草ステーションぐるりの様子には目が離せないなと思います。

 

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■関口晴美さん

前橋市廃棄物減量等審議会委員でもあり、ごみや資源について関心が深い。

 

ぐるりの具体的な場所については関口さんのFBメッセージへご連絡ください。

 

#地域づくり #ごみ #前橋 #市民活動